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ウルトラシリーズで分かる「女性の社会進出」

ウルトラシリーズで分かる「女性の社会進出」 日本経済新聞電子版2014/6/13 6:00 編集委員 小林明
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFE10002_Q4A610C1000000/


重箱の隅をつつくのも失礼だけど、職務上の役割と物語上の役割は区別して書いてほしい。「女性の社会進出」というタイトルで「恋心」とか「職場結婚」とか大きなお世話だと思う(言いたいことはわかりますが、それならジェンダー論に踏み込むかというと、ね)

で、感想を少々。

昭和シリーズの女性隊員は、うまく「女性の社会進出」が進んでいるようにまとめてあるが、どう頑張っても「紅一点」でしかない。下げているわけではない。私は「ウルトラセブン」のファンなので、友里アンヌをお茶くみ電話番と書かれたら腹がたつが、そういう意味ではその通りなのでしょうがないのだ。どう腹がたつかというような趣味的なことはそのうちHPに書こうと思う。簡単に言うと、友里アンヌは非公式な渉外担当だという話です。
考えてみると「ウルトラマンエース」は、ずいぶん画期的な設定だったのですね。

その点、さすがに平成シリーズは、女性の描き方も、組織のあり方もよく考えてある。
「ウルトラマンティガ」の イルマ隊長 の存在感はすごい。平成ウルトラシリーズの最初に女性隊長を据えたのは炯眼としかいいようがない。いたというだけで意味がある。もちろん、この人は「女性の隊長」ではなく「イルマ隊長」だった。

「ウルトラマンネクサス」の 西条 凪 と 平木 詩織 は、歩兵戦の時も前衛で、人数分の一以上の戦力だったので、すごいと持ち上げたいが持ち上げられない事情がある。おおざっぱな言い方をすれば「ネクサス」世界では、男性が主体性を持って戦う者で、女性は受動的な被害者であり、この二人も職務上の役割は女性性と関係なかったにもかかわらず、最終的に物語上の事情で「所詮は女だ」的な状況に陥ったからだ。一方、ずいぶんひどい目にあっても戦うことから降りられない男性も気の毒だと感じるような内容ではあった。
まあ、日経新聞読者は、'主体的に戦う'ことから降りたりはしないのだろうが……。

チーム内における男女人数比率の話をすると、平成ウルトラセブン「ULTRASEVEN EVOLUTION」(ビデオ作品)のウルトラ警備隊は一時期男女比が3:3になる。ちなみに男女比なんかどうでもいいくらい話の内容がぶっ飛んでいる。

あと、「ウルトラマンネオス」(ビデオ作品)について。
チームHEARTメンバーは6人中2人が女性。諸分野の専門家が、地球がダークマター空間を通過する間の超常現象対応のために期間限定でチームを構成している。
ここに防衛チーム外で、内閣情報局の秘書官 藤原陽子という女性が登場する。HEARTと内閣情報局との連絡・調整役。さらに話の内容はベタだが、旧友でかつ文武両面でのライバルである女性学者が登場し、弓道の勝負で確執の決着をつけるというエピソードがある(第6話)。女性官僚というほかにない設定が面白かった。

似たような設定の女性に「ウルトラマンメビウス」のミサキユキがいる。CREW GUYS JAPAN日本支部総監代行という肩書だが、こちらは最終的によくわからない人になってしまい残念だった。


日経新聞が女性活用押しなのかどうかわからないが、移民受け入れ、高齢者雇用も話題に上る今日この頃。将来的に地球防衛チームは移民や高齢者をメンバーに迎えるのかどうか。


ところで私は個人的に、友里アンヌとヤナセレナとコイシカワミズキが好きなのだが、恥ずかしいことに気がついてしまった。三人とも主人公と相思相愛になる。しかも、モロボシダンとマドカダイゴとトウマカイトは雰囲気が似てると思う。(ごく個人的な印象ですが……浮世離れしてるとかどことなく悲壮感があるとか鈍感だとかそういうところが)


以下は、平成ウルトラセブン「ウルトラセブン1999最終章6部作」「ウルトラセブン誕生35周年“EVOLUTION”5部作」における男女人数比率と物語上の役割の話です。ネタばれ注意。

平成ウルトラセブン ウルトラ警備隊のメンバー
カザモリ・マサキ(男):ウルトラセブン が除隊した後、以下の6人になる。その後、サトミの死で5人になる。

シラガネ・サンシロウ(男):隊長
シマ・ケイスケ(男)
ミズノ・タクマ(男)
ハヤカワ・サトミ(女)
ホンジョウ・ルミ(女)
キサラギ・ユキ(女)

ルミが通信・情報戦担当(電話番ね)のほかは、男女で戦力差はほぼない。

サトミとユキの育て親は宇宙人(キュルウ星人とペガッサ人。ちなみにペガッサ人を演じるのは桜井浩子さん)。「EVOLUTION」の終盤、人類は滅亡の危機に瀕している。サトミは死によって人類救済の祈りをかなえる。結果生まれた未来を担う新人類がユキである。

一方、その前のシリーズ「1999最終章」では、ミズノは宇宙人(レモジョ星系人)と、シマは乙姫(竜宮城の乙姫です)と恋に落ちる。カザモリはウルトラセブンと意識融合する。地球を守る警備隊が一体どこまでマイノリティを極めるつもりか。
一般的な地球人の側に残されたシラガネ隊長はルミにこういう意味のことを言う。「人間が地球の盟主である必要はない。生きていければそれでいい」 まあ、結局人類は存続することになるわけだが……。

平成ウルトラセブンのウルトラセブン的な展開をしようという志は買うが、話が大仰(神話的あるいは決定論的)になりすぎていると思う。しかし、ウルトラセブン"らしい"物語を突き詰めるとここまで行ってしまうのだなあと、感慨を感じるシリーズではあった。

まあ、考えてみれば最初から、友里アンヌが男社会の中の紅一点であるならば、モロボシダンは人間社会の中の宇宙人一点だったのだ。マイノリティはお茶くみか過労死か、なんてのは、ね。

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