最近のトラックバック

« 【ウルトラマンメビウス】ウルトラマンの重圧 | トップページ | 【ウルトラマンメビウス】 孤高のスタンドプレーヤー »

【ウルトラマンティガ】 29~32話 感想

29. 青い夜の記憶
先ごろ「M78星雲から愛を込めて」を読み、この話がウルトラセブン「盗まれたウルトラアイ」へのオマージュだと書いてあったので、どうかなあ、と思いつつ見たのですが・・・。オマージュ云々とは関係なく良い話でした。

「青い影」もはじめどうかと思ったのですが良かったです。私には、特定の映像と感情を伴って想起される音楽が何曲かあり、この曲も当分の間、シンジョウとマヤの物思いに沈む表情と共に思い出す曲になるのだと思います。

ティガらしい抑えた演出で、扇情的な場面もなく、物足りないほど静かに進行する物語でしたが、
シンジョウがマヤの兄のふりをして別れを告げ、二人が抱き合い、「ああ、バレたな」と思ったとたんじわじわと涙が出てきました。

ロマンチックに過ぎるかもしれませんが、クルス・マヤが一人になっても生き続けられたのは、歌という表現手段を持っていたからではないか。彼女自身が「熱狂的なファン」の存在によってどのていど慰められるかと考えれば、期待薄としか言いようがない。でも、聴衆たちが彼女の心の歌を単に娯楽として消費していたのだとは思いたくない。不十分かもしれないが、あるいは自分の経験した感情への浅薄な読み替えによってかもしれないが、地球人も彼女の伝えたいことを感じ取ることができるのではないか。マヤの歌に聞き入るマユミの表情は表層的な感動ではないと思います。シンジョウが撃墜されたと聞いては胸がつぶれるほど心配するマユミにはマヤの気持ちが想像できるでしょう。

そして、シンジョウが「長い悲しい夢」とマヤの兄の心を表現したように、夢のようにかもしれないがマヤも地球人の心を感じているのだと思いたい。どう考えてもバレる芝居をしてまで、なんとかして力になりたいと思ったシンジョウの気持ちが伝わったから彼女は死ななかったのだ。そして彼女が一人で生きてゆこうと思うときに、利己的な理由かもしれないが彼女を愛している地球人たちが周りにいることが、いくらかでも彼女の支えになっているのだと思いたいです。

無理にウルトラセブンと比較する必要はないのですが、どちらかというと「盗まれたウルトラアイ」より「ダークゾーン」と似た余韻が残りました。滅びてしまった種族への悲しみ、そして多くの場合、人は一度絶望しても生き続けなければならないのだということ。そう考えれば、マヤに地球人との安易な共感を求めるよりは、マヤは彼女の種族の誇りをもって生き続けるのだと考えるほうが良いかもしれません。地球人には彼女らの気持ちを理解することも、有効な援助をすることもできないのかもしれません。

そんな地球人以外の何者でもなく、自分たちは何の役にも立たないのではないかと思いながら、なにかできることはないのかと考えるシンジョウとダイゴを私は好きです。

30. 怪獣動物園
動物を檻に閉じ込めて見世物にする動物園自体のありようを問われるようになった現在からみると仕方のないことですが、この話はなんだかいまいち。人間に害になるからと殺してしまうよりは、閉じ込めてしまうほうがよほどましな選択ではあります。それに、レナも怪獣を殺すことに疑問を呈した以上、具体案を模索するうちの一案として「怪獣動物園」を思いついたのでしょうが。それにしても怪獣は人間の手に余るから「怪」獣なのです。捕まえて檻に入れとくなんてどだい無理なような気がします。

ティガにそんな能力があるなら、毎回怪獣を小型化カワイイ化すればいいじゃないですか。「限界まで体力を消耗する」などとけちくさい言い訳をしないで。そりゃあ、怪獣を生かすためにティガに命を削れとは申しませんがね。今回は特別にレナのためにというのもなんだかなあ。

一番かわいがってる牛を一頭だけ避難もさせずにひっぱってうろうろしている飼育係の山本さんもなんか不自然だし。牛舎がつぶされてるのにハッピーエンドなんだから他の牛は避難させてるはずですよね。牛をかばって変身するティガというのもいまいち・・・。

こういう案も提示しておきたかったのかなと思いますが、なんだか妙な話。たのしい場面は多々あるのですが・・。

31. 襲われたGUTS基地
基地をのっとった人工生命体が兵器ではなく、宇宙人の作った環境改良の道具だというのがかなり怖かった。都合の悪いこと?には「データ不足で判断できない」と言いはなつのにぞくっと寒くなります。

しかし、人工生命に「本当の心があったら」と期待するよりは、ビザーモの設計がまずいことに学んだほうがいいのではないかという気がします。ビザーモを作った人はビザーモの行動を制御するしくみを作っておくか、活動に制限を設けておくべきだったのでは。何もかも自動化して人工生命に判断を任せてしまい、人間が楽をしようとするとこういうことになるのでは。あらかじめ制限を設けて知的生命体を作るというのも倫理的な問題はあるかもしれませんが、そもそも生きているだけで環境を変える生命を作り出すのですから、何の制御もなく野に放つのは危険すぎると思うのですが。

ホリイも環境問題を解決できるかもしれないと興奮するのはわかりますが、スロットから入り込んでパソコンを操作した時点でもっと警戒するべきでしょう。相手が協力すると確約したわけではないのだし、悪意はなくても自由にあちこちに入り込んで操作できるようでは事故になる可能性はあるのだし。善意悪意というよりはビザーモが自分以外の生物の都合をぜんぜん考えないところが問題なんだなあ。でもそれって人間もそうかなあ・・・。歴然と生命力に差がある生物の間で対等なコミュニケーションが成立するんだろうか・・・。

前回今回とレナのために戦っているようなティガですが、レナを救出するGUTS隊員を守ろうとビザーモの電撃に耐えるティガはかなりかっこいいです。ラスト近く携帯通信機に映るぬめぬめダイゴのサービスショット?はかなり笑えます。畳み掛けるような緊迫感のある話なので、最後にほっとするのはいいですね。

32. ゼルダポイントの攻防
シーラは怪獣になっても昔のままに目が青い。今回一番涙を誘われたポイントです。変。

怪獣になっても飼い主のことを思うシーラの物語には感動しました。失意の中でも「生きている限り必ず出来ることがある」という博士も立派です。ムナカタが「シーラの遺志」だからとガスを飲み込んだ怪獣を宇宙に牽引する決断にも泣きです。光になったシーラが少女をのせて飛び、寄り添うティガに(アニメみたいと思いつつも)涙しました。

でも、結局怪獣にゼルダガスを処分してもらったような気がしてやや情けない。各国の軍隊を解体したTPCは他にもいろいろな大量破壊兵器を抱え込んでいるのかもしれない。
なぜシーラがいまになって現れたのか。多分自分の死期を悟って最後の力を振り絞ったのだと思いますが、もしかしたら、博士の死の直前まで名誉挽回のチャンスを与えるために待っていたのではないかと考えてしまいます。
もしかしたら、ゼルダガスを無力化する超能力を会得するために洞窟で修行をしていたと言う可能性もありますが・・・。<ちょっと「無力化」は嘘っぽいですよね・・・。

怪獣は口が利けないということに改めて気が付きました。だから人間は「怪獣はなぜあらわれるのか」と考えるのでしょう。基本的にはウルトラマンもしゃべれないんですよね・・・。

« 【ウルトラマンメビウス】ウルトラマンの重圧 | トップページ | 【ウルトラマンメビウス】 孤高のスタンドプレーヤー »

ウルトラマンティガ」カテゴリの記事

特撮」カテゴリの記事

コメント

 29話は私も好きなエピソードです。シンジョウ兄妹もおそらく二人きりの家族なんでしょうね。マユミがマヤの歌に惹かれたのも、シンジョウがマヤの兄の代役を務めたのも、自分たちの境遇と似たものを感じたからなのでしょう。
 おっしゃるとおり「盗まれたウルトラアイ」とは別の話として見た方がすんなり物語に入れると思います。というか、放映当時はそんなこと思いもしませんでした。

 このあたりの話には28話「うたかたの」の問題提起が尾を引いているのか、なんとなく迷いみたいなものも感じます。30〜32話がいまいちすっきりしない感じを受けてました。でも制作者側は28話を見てからこれらを作ったわけではないんですけどね。

うちゃさん、コメントありがとうございます。
うちゃさんのコメントを読んでやっと気がついたのですが、もろにウルトラセブンに引きずられた感想になってますね(^^;)。
「盗まれたウルトラアイ」ではダンが「この星で僕と一緒に生きよう」と言うのを、マヤは聞き入れず死んでしまうのですが、もし、マヤがうんといったら、ダンは「地球を守るウルトラセブン」の地位をなげうってマヤと二人で生きることを選んだのだろうかと思いまして。ありていに言えば私たちがこんなにウルトラセブンを好きで、たよりにしているにも関わらず、彼は孤独な宇宙人のままだったのか、私たちの愛は届かないのかと悲しくなったことがありまして。そのままの感想になってます(笑)。

一度は関係あると思わないで見た方が良かったような気もしますが、自分がウルトラセブンと聞くと過剰反応することがわかったのでそれはそれでよかったような気もします。
ちなみに「M78星雲から愛を込めて」では、両方のエピソードを「青春の孤独」の暗喩としてとらえていました。

お話に迷いがあるというのはそうかもしれません。はっきりと結論をだしてしまうと「設定」になってしまうので、いろいろな可能性を示唆する方が見る方が考える余地があって良いような気もします。結局人間がどう考えるかということかもしれないなあと。たまにはつっこみも入れてみたいですし(笑)。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/25129/11359269

この記事へのトラックバック一覧です: 【ウルトラマンティガ】 29~32話 感想:

« 【ウルトラマンメビウス】ウルトラマンの重圧 | トップページ | 【ウルトラマンメビウス】 孤高のスタンドプレーヤー »

2014年12月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
フォト

お世話になってるリンク。ジャンル混載・順不同

無料ブログはココログ

目次