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「空の大怪獣ラドン」

「形態学的怪獣論」のなかに、またもや本の主旨からすると枝葉の部分ではあるがこういう意味のくだりがある。
ジェット機の轟音を聞くとラドンが飛ぶ音ではないかと思って振り返ってしまう。もうラドンが再び現れることはないのだとわかっていても。
わたしはこの部分を読んで涙し、「ラドン」を見ることにした。(笑)

「ラドン」はたしかTVで見たが覚えているシーンは2つきりだった。町に降り立ったラドンの羽ばたく風圧でビルが崩れ落ちるシーンと、仲間を庇って溶岩流の火の中に落ちる悲劇的なラストシーンである。
それで、ジェット機の轟音にラドンを探してしまうのは、この悲劇的な最後を悼むかなり感傷的な感覚なのだと思っていた。
でもそうじゃなかった!
空を飛ぶラドンは無類にかっこいい。晴れやかに力強くかっこいいのだ!

すれちがうだけでジェット機を落とし、飛び過ぎるだけで橋を落とし、飛行機雲を引いて東アジアの空を縦横に飛び回るラドンはぞくぞくするほどかっこいい。そのラドンが、最終兵器などの登場を待たず、自衛隊?の戦闘機の攻撃で速力を失い、最後には阿蘇の火口に隠れたところをこれまた自衛隊の爆撃(に誘発された噴火)で命を落とすというのは私にはいまいち納得できない展開なのだが、ジェット戦闘機自体が科学の粋を集めた最新兵器で、飛行機の大好きな男の子たちにはこれまたすかっとカッコイイの一言だったのだろう。(ジェット戦闘機と競うためにラドンが現れたのかもしれない。)坑道に潜み人間を襲うメガヌロンと群衆の泥臭い格闘の前半も、後半のラドンの鮮やかな登場との対比でなかなか渋いのであった。

佐原健二演じる主人公は、メガヌロンを追って先頭切って走ってるかと思えば、記憶喪失どころか廃人状態に陥り、快復するとまた(もうあまり関係ないと思うのに)ラドン対策本部に陣取るどことなく萌えキャラ?で、これまた無闇にカッコイイのであった。「ゴジラ」で若いときの宝田明がすかっと男前なのにも驚いたが、若いときの佐原健二が後年のクールさとは違ってまたえらくかわいいのも驚いた。髪型ちょっとへんだけどね(笑)。

彼が記憶喪失になるほどのショックを受けた光景、地下洞窟で卵からふ化しメガヌロンを餌にするラドンが、恐ろしいとか不気味とか言うよりは愛らしいのはご愛敬だが、たぶん彼は恐怖のためと言うよりはラドンのもつ巨大な力に感応して正気を保てなくなったのだろう。

ラストシーンのラドンが悲しいのは、とつぜん同胞愛を発揮したラドンを哀れというのでなく、何より速くてあんなにかっこよかった「空の大怪獣」ラドンがあっさりと死んでしまう事へのある種あっけないような驚きから生じる悲しさなのだと思う。

気がつけばもうながいこと空を見上げていないような気がした。そんなわけで花曇の空を飛行機雲でも横切らないかと見上げる今日この頃なのだ。

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